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SF仮想戦記:「第七宇宙艦隊」

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タイトル:「第七宇宙艦隊」


 24世紀初頭、人類は、その活動範囲をほぼ太陽系全域まで広げ、地球で枯渇しつつある

資源を求め、宇宙開発が活発に行われていた。そして世界各国の宇宙開発は、冥王星宙域

まで到達していた。

 冥王星及びその周辺宙域では、レアメタルをはじめとする重金属、鉱物資源が大量に埋

蔵されていることが偶然発見され、その採掘の覇権をめぐって、世界各国が激しく対立し

はじめ、やがて、領域権の争いもあいまって、国際的な緊張が徐々に高まりつつあった。

 西暦2341年、本格的な宇宙開発や資源開発及び、居住を前提とする惑星開発に先鞭をつ

けていたアメリカ合衆国は、一部の欧州の国と結託し、冥王星における権益の独占を図り

はじめ、日本に対する「締め出し」を本格的にはじめ出した。

 アメリカ合衆国は、宇宙開発の拡大に伴って、軍事力と軍事産業が著しく成長し、宇宙

軍の首脳部と軍需産業が実質的に政権を握る巨大な軍事政権国家となっていた。

 そのアメリカ合衆国は、圧倒的な軍事力を背景に、冥王星を勢力範囲におさめ、冥王星

及びその周辺宙域の鉱物資源の独占を急速に進めていた。

 勿論、日本も技術力の粋を集めて宇宙開発に乗り出していたが、米国との国力の差は歴

然としており、冥王星の資源開発を積極的に行なっていた日本ではあったが、力づくで米

国に横取りされた格好となっていた。

 日米関係の悪化を懸念する日本国政府は、西暦2341年 4月、日米関係の修復を目指して

アメリカと改善交渉を開始したが、話し合いは難航を極めた。しかし、日本は粘り強く外

交交渉を行い、平和的解決を図って、日米関係の修復に最善を尽くした。

 そんな中、アメリカは西暦2341年 7月 4日、事実上の首都機能を資源豊富な冥王星に移

転させて領有権を主張。米国は同月25日、冥王星及びその周辺宙域における日本の資産の

凍結及び、日本の艦船の全面航行禁止を宣言し、8月1日、対日資源全面輸出禁止を発令。

 これらは、冥王星及びその周辺宙域に、既に敷設されていた日本の各種開発施設、資産

の事実上の接収をも意味し、日米関係の決裂が決定的なものとなった。

 アメリカは、宇宙軍の主力部隊を次々と冥王星を中心とする宙域に展開しはじめ、国際

社会の緊張は、一気にピークに達した。

 「米軍討つべし!」の機運が高まる中、人類史上初の星間戦争への突入は、もはや誰の

目から見ても時間の問題であった。

 同年11月20日、アメリカは粘り強く交渉してくる日本に対し、天王星及び海王星の権益

の全てを放棄すれば、冥王星の資源採掘権の一部を認めるという、形ばかりの譲歩案を提

示してくる。

 しかしこの案は、資源に乏しい日本にとって、資源調達の自助的な機会を失い、「干乾

し」状態になることを意味し、現実的には到底受け入れられない内容であった。

 日本国政府は、これに対し即日、全世界へ向けて声明を発表した。これは日本における

平和的に執り得る唯一の対抗手段であった。その声明文は次の通りである。

「冥王星及びその周辺宙域は、人類社会全体の共有財産であり、米国における事実上の一

国独占は許されない。米国は、冥王星及びその周辺宙域を即刻、国際社会へ返還して平和

的に秩序を回復し、国際社会全体が、公平に資源開発を行なえるようにするべきである。」

 しかし、米国はこの声明に対して、何ら反応ことはなかった。

 日本政府は更に、同年11月26日、米国に対して、

「西暦2341年12月 8日、日本時間午前零時までに、冥王星及びその周辺宙域の軍事力によ

る封鎖が解除されない場合は、国際社会のために、わが国は総力をあげて決起し、これを

排除することも辞さない。」旨の最後通牒を突きつけた。

 同じく11月26日、日本国政府は最悪の事態を想定して、日本のスペースコロニー「択捉」

の「単冠湾」から秘密裏に機動部隊を出動させた。

 その機動部隊の名は、「第七宇宙艦隊」。第六宇宙艦隊までしかなかった日本の新編成

の宇宙艦隊であった。

 日本国政府は年々悪化する日米関係の緊張の高まりを予見し、軍艦の建造を増強。スペ

ースコロニー「樺太」の、真岡、豊原、大泊の各宇宙軍工廠で極秘裏に軍艦を建造し、完

成したばかりの新造戦艦 BS-701「大和」を旗艦とする第七宇宙艦隊を編成していた。

 しかし、この段階では、日本の公文書には勿論のこと、公の艦隊編成表にも、第七宇宙

艦隊の名称は、どこにも記載されてはいなかった。

 第七宇宙艦隊の編成内容は、次の通りである。

 旗艦は、戦艦BS-701「大和」。

 宇宙航空母艦は、AS-601「赤城」、AS-602「加賀」、AS-603「蒼龍」、AS-604「飛龍」、

 AS-605「翔鶴」、AS-606「瑞鶴」の計6隻。

 重巡洋艦は、CS-551「利根」、CS-552「筑摩」の計2隻、

 駆逐艦は、DS-354「秋月」をはじめ、「照月」、「涼月」、「初月」、「新月」、

「若月」、「霜月」、「冬月」、「春月」、「宵月」、「夏月」、「満月」の計12隻。

 総艦艇数21隻にのぼる大艦隊であった…。



つづく…。


物語に登場する主な艦艇及び、戦闘用ロボット (マーキング塗装前)
※戦闘用ロボットの一部は、物語の第二幕、ナチス・ドイツ帝国のもの。

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